今だから言えますが、合気道がどうしても楽しく感じられない時期がありました。「相手との繋がりの感覚」が全く分からず、力を入れると「硬い」、力を抜くと「タコのようだ」と評され、何をどうしたら良いか分からなくなっていました。
繋がりは身体の感覚なので、いくら頭で考えても分かりません。そんな日がずっと続くと、「もういいや」と気持が折れてしまう時もありました。ただ、そんな中でも、仲間や先輩、先生方に励まされながら稽古を続けることで、「もしかしたらこういうことかな」と少しだけ繋がりが感じられるようになりました。そうなると、技を受けることが楽しくなり、研修生の仲間達も「変ったよ!」と誉めてくれるようになりました。
この一年で合気道の技量がどれだけ変わったのか、自分では分かりません。基本動作もやはり難しく、肩に力も入り、胸もなかなか開けません。ただ、今までの人生で、これだけ身体を使って一つのことに専念した経験はありませんし、仲間や先生方が居なければ、きっと逃げ出していたと思います。
よく分からないのですが、研修生の修行も人生も、とにかく「最後までやり抜くこと」が一番大事なのではないかと思います。
また、稽古を重ねるにつれて、「自分の仕事の専門性を高めたい」という思いが非常に強くなりました。漠然としていますが、「もう一度、人生を創っていきたい」と思えるようになりました。気持ちが少しずつ前向きになってきたのだと思います。
来年度からは、稽古に参加できる機会は減りますが、少しでも恩返しをさせて頂きながら、この一年で体験したことを生かしてより幸せな人生を送っていきたいと思います。
最後になりましたが、
パイエ先生
クリス先生、アンディ先生
安田さん、ニックさん、イジーさん、ナオミさん、ビッククリスさん
丈太郎、スコット、エルベ、アレックス
そして応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。
押忍!
平成27年2月19日(木)
北村 龍二